2015年5月11日

現場でわからないことは素直に聞く……コミニケーションを大切にしています。

竹沢建設株式会社 (射水市)
土木部 西川知曰子さん

Q1.いまどんな仕事をしていますか。

監理技術者として「庄川・戸出吉住護岸工事」を担当しています。護岸延長は約180mで、庄川の氾濫防止を目的に石張工、根固めブロック据付を主要工種として施工しています。
流域面積が大きい一級河川の工事で、上流域のダム放流の影響もあり、日々河川水位が変わり、作業環境を確保するための排水設備がどの程度必要なのか掘削時に把握することに苦慮しています。現場においては、日々変化する現場作業条件と天候および河川水位に気を配り、従事してもらった作業員さんの安全面を最優先に考えています。現場に雪が積もった場合は進入路や昇降路の除雪から仕事が始まり、常に作業員さんが安全な状況で働きやすい環境になっているか目配りしつつ、施工管理、工程管理、書類の作成、コスト面の管理などのマネジメント業務を行っています。これらの仕事は、大半が男性と変わらない仕事内容です。

Q2.男性社会というイメージが強いですが、建設業を仕事にしようと思ったきっかけは。また、それはいつ頃ですか。

確かに建設の仕事は男性が中心です。大学で土木を専攻しましたが、女子学生は100人中、7人程度でした。もともと実家が建設業をしていたので、子どもの頃から建設業は身近な世界でした。そんな環境で育ち、土木工学を学ぶことには、抵抗もなく、大学を卒業して自然な流れでこの世界に入りました。

Q3.建設業への入職の不安はありましたか。また、実際に働いてみてどう思いましたか。

多少の不安はありました。入社してからは、あっという間に時間が過ぎていったという感じはします。しかし、現場に出ても会社からのバックアップもありますし、社内では、私の他にも女性技術者がいます。いい刺激を受けたり、相談相手にもなりますし、不安は解消されています。

Q4.「女性が働きやすい職場」とはどのようなものだと思いますか。

「庄川・戸出吉住護岸工事」は、国と建設業の団体で策定された“もっと女性が活躍できる建設業行動計画”のモデル先行試行工事です。発注者から、先行的な取り組みとして「女性が働きやすい職場環境づくりを考えてほしい」と働きかけられ、私自身、どうすれば一番働きやすい環境になるのか、改善点などをいろいろと考えてみました。現場近くの休憩所には男女別の水洗トイレや、長靴、雨具、作業着、ゴム手袋などを乾かせる乾燥室、広めの休憩所、女性用の休憩室も設置しました。休憩室は、女性が使っていないときに男性も利用できるような工夫もしています。また発電機を設置し、暖房設備も充実させました。現場設備をよくすることで、現場の作業従事者全員が快適に過ごせることが出来れば、私自身も、働きやすい環境に繋がると思います。

Q5.建設業で働く魅力、やりがいはどんなところですか。

ものづくりの楽しさ、スケールの大きさ完成の喜びなど、普段の生活では、味わえないものが多いところでしょうか。

Q6.建設業は3Kというイメージがありますが、どう思いますか。

夏は暑い、冬は寒い、残業は多い、休日が少ない……確かに仕事はきつい面もあります。
しかし、きついだけの仕事ではなく、楽しさなどもありますし、喜びも多いです。

Q7.休日はどのように過ごされていますか。

趣味のフラダンスなどで、たまにイベントに出演しています。体を動かすと、ストレス発散にもなり、気持ちが明るくなります。ゆったりとした曲と動きで、心身が癒されます。
舞台に出た時の、緊張感もいいです。

Q8.今後の目標はありますか。

目標ではないですが、継続です。(笑)。
まだまだ男性社会の中、女性ですし、年齢のことも気になります。不安ですが、頑張っていきたいです。

Q9.建設業を志す女性へのアドバイス、メッセージを。

現場では、わからないことは、素直に「わからない」と言うことです。男の人が気軽に聞けないことでも女性だから聞けることができますし、できないことは「教えて下さい」「手伝って」と言う。職人さんや、地元のみなさんにも、雑談を交えながら、コミュニケーションをとっています。やっていくうちにだんだん困難を乗り越えてきたというか、ラクにはなってきました。
建設業は、イメージ的には働きづらい職場ですが、昔よりは改善されてきていると思います。また、人と人との繋がりが多く、自分自身の力で仕事をしていくものでは無く、みんなの力で、ものづくりをする仕事だと思います。やってみたいと思ったときには、一度足を踏み入れてみればいいのかと思います。
現場の1日の流れ
8:00 朝礼、ラジオ体操
8:10 作業前打ち合わせ KY活動
8:30~ 作業開始
11:50~12:00 安全工程打ち合わせ
12:00~13:00 昼食・休憩
13:00 安全確認後、作業
16:50~17:00 作業終了・後片付け
17:00~ 終業時の確認、明日の作業確認
19:00~ 帰宅

 
竹沢建設株式会社
〒934-0056 富山県射水市寺塚原836番地3
TEL:0766-84-8888

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