2016年2月24日

東日本大震災のボランティアをきっかけにこの道へ。やり遂げたときの達成感は半端じゃない!

砺波工業株式会社(砺波市)
土木部 若林 晃太さん

Q1.いまどんな仕事をしていますか?

入社3年目で、南砺市にある松島浄水場更新工事の現場監督をしています。
2015年春にこの現場に着任し、約7カ月が経ちました。下請けさんとの段取り、施工に関しての打ち合わせ、現場管理などで忙しい毎日を送っています。
工事は、2018年完成予定で、当社を含む3社によるJV(共同企業体)で施行しています。既存の浄水場の水槽の横に、沈殿池設備や濾過設備など水槽構造物を整備しています。
幅が約33mもある巨大な構造物で、コンクリートを打つのにも時間がかかるので、原材料を搬入するタイミングや施工などの段取りが一番難しいですね。貯水をするにも時間がかかりますし、運用試験もあるので、来年度いっぱいには水槽構造物の工事を終えなくてはなりません。水を貯める施設なので、当たり前ですが水漏れ厳禁で、完成までは気が抜けません。

Q2.建設業で仕事をしようと思ったきっかけは? それはいつ頃ですか?

2011年の東日本大震災で、宮城県南三陸町へボランティアに行ったことがきっかけです。被災家屋の瓦礫除去や分別、清掃などを手伝いました。被災地では鉄骨の構造物に船舶が乗り上げるなど、悲惨な光景が広がっていました。当時は富山県立大学工学部環境工学科の3年生で、それまでどんなところに就職しようか、どんな職種に就きたいか真剣に考えていませんでしたが、被災地の荒廃した光景を見て、まちづくりの基盤となる土木や建築に携わる職業に就き、社会に貢献したいと心に決めました。

Q3.建設業への入職の不安はありましたか。また、実際に働いてみてどう思いましたか。

建設業に入る前は、職人の世界で気性の荒い方だらけというイメージを持っていて、正直やっていけるかと不安でした。でも実際に働いてみると、気さくな方が多く、私のような若手が入ると、ちょうど息子のような年齢だからか、皆さんに可愛がってもらっています。話しをするのも楽しいですね。

Q4.建設業で働く魅力はどんなところですか。

どんな工事でもそうですが、施工後、1つの形になったときの満足感は、他の仕事で働く皆さんが思っている以上に大きいと思います。やり遂げたときの達成感はものすごいですよ。入社当初は右も左もわからなくて、会社の上司や下請けの方々に迷惑をかけたと思いますが、約2年半無事に経ちました。働くことの意味、家庭を持つことの大切さを知り、人間的にも成長できたと思います。

Q5.この仕事のやりがいはどんなところですか。

いま携わっているのは浄水場の現場ですが、地域の人の命や暮らしに直結する施設なので責任も重く、その反面、大きなやりがいにもつながっています。
笑顔で真剣に仕事をするのがモットーで、職人の方にも冗談を交えながら、温かい雰囲気の中で仕事ができるように心がけています。図面などの指示の間違いで職人さんに怒られることもありますが、素直に「すいません」と謝っています。

Q6.建設業は3Kというイメージがありますが、どう思いますか。

3Kと言われれば、事実だとは思います。ですが、自分の中でラインを引いて割り切ってしまえば、気になることではないと思うんです。
ただ、高所恐怖症、先端恐怖症の人は厳しい仕事かもしれませんね。足場の高いところを移動したり、重い素材を玉掛けしてクレーンで運んだりと危険を伴う作業もあります。そのため、安全面には最も留意し仕事をしています。

Q7.休日はどのように過ごされていますか。

21学生時代から付き合っていた彼女と2015年8月に結婚しました。休日は、一緒にドライブや買い物に出かけることが多いですね。先日は県外のアウトレットパークに遊びに行ってきました。妻の荷物運び役ですが(笑)。新婚旅行は北陸新幹線で東京に行ってきました。新婚ということで、現場の職人さんからしょっちゅう冷やかされています。大きな現場を終えたときは、まとめて休日が取れることもあるので、旅行などに出かけたいですね。

Q8.いままでで一番印象に残っている仕事は何ですか。

10北陸新幹線の高架下の整備工事で、舗装や排水路などを設ける仕事です。入社してすぐの仕事で、2年間携わりました。北陸で初めて走る新幹線の工事に関わることができて、うれしかったですね。測量から始まりましたが、最初は何をしていいのかわからず、右往左往していたことを懐かしく思い出します(笑)。小矢部の倶利伽羅峠までの約10kmの区間でしたが、完成したときの達成感はすごかったです。建設業に入って良かったと思いました。いまでも近くに行ったときは「あの場所を工事したんだ」と誇らしくなります。

Q9.将来の目標は何ですか。

上司から3年間は、現場の撮影や写真整理、書類作成といった基礎的な仕事で経験を積むように言われています。早く一人前になって、「おまえにこの現場を任せる」と言われたいですね。
直近の目標は、1級土木施工管理技士の資格取得です。帰宅してから必ず勉強するようにしています。

Q10.建設業を志す人へのアドバイス、メッセージを。

どんな仕事でも必要だと思うんですが、大切なのはコミュニケーション力です。現場監督の仕事はある意味、人対人の仕事なので、自分なりのコミュニケーション能力を身に付けてほしい。様々な業種の下請けさんがいるので、大勢の人の意見を聞いて作業の段取りやスケジュールを決めていく必要があります。人と話さないとまったく仕事になりません。相手のことを知って、日頃から言葉を交わしておく。日常のあいさつはもちろん、スポーツ、天気、家族のことなど、話題はなんでもいいんです。口下手でもいいんです。とにかく人と話すことが大切です。

 

現場の1日の流れ
7:45 朝礼、危険予知活動
8:00~ 作業中指導・監督
(10:00~10:15 休憩)
12:00~13:00 昼食
13:00~ 昼打ち合わせ後、監督および施工段取り
(15:00~15:15 休憩)
16:45~ 片付け、終業
17:00~ 夕打ち合わせ
18:00~ 品質管理、写真整理
19:00 帰宅

 
砺波工業株式会社
〒939-1375 富山県砺波市中央町3-21
TEL: 0763-32-3105

ページトップ ▲