2018年5月30日

建設業は地域の安全、環境を守る素敵な職業です

中越興業株式会社 (南砺市)
工事部 新井 梨香さん

Q1.いまどんな仕事をしていますか。

A.南砺市大鋸屋地内を流れる大谷川の流路を整備する工事に携わっています。延長70mほどのコンクリート製の流路で、現場では、測量や出来形・品質管理、現場写真の撮影などを担当しています。
現場作業が終わってから、事務所に戻って書類や写真の整理などを行います。

Q2.男性社会というイメージが強いですが、建設業を仕事にしようと思ったきっかけは。また、それはいつ頃ですか。

A.高等専門学校で環境土木を学ぶうちに、土木についてだんだん興味が湧いてきたという感じでした。就職活動中に「女性は募集していない」と断られた会社があってどうしようかと迷っていたときに、「女性募集」という求人票を見てここだと思いました。入社したのは平成25年4月です。

Q3.建設業への入職の不安はありましたか。また、実際に働いてみてどう思いましたか。

A.学生時代から周りが男性ばかりの環境だったので、男性が中心の環境に不安はありませんでした。実際に現場へ出ると分からないことだらけで不安に思いましたが、現場の仕事は日々進んでいて待ってはくれません。周りの方に助けていただきながら必死についていっています。
分からないことも丁寧に教えてくださるのでとてもありがたいです。良くしてもらっている分、もっと頑張りたいと思えます。

Q4.「女性が働きやすい職場」とはどのようなものだと思いますか。また、その方向に変わりつつあると思いますか。

A.仕事内容も重要ですが、長く働けるかどうかが大事だと思います。私は結婚しても仕事を続けたいので、産休などの制度がしっかりしていると心強いですね。
子どもができてもずっと勤められる環境や体制があって、実際に制度を利用している人がいれば、後から入ってきてくれる女性も安心して長く勤められるのではないでしょうか。

Q5.建設業で働く魅力はどんなところですか。

A.何気なく歩いている道路も、整備する人がいるからこそ安全に歩くことができます。建設業に入職して、身の回りの整備された環境のありがたさを感じるようになりました。
みんなが安全に生活するためにはなくてはならない仕事だと思います。自分の仕事が地域の安全を守ることに繋がる素敵な職業です。

Q6.この仕事の一番のやりがいは何ですか。

A.工事が完成したときの達成感や、自分が手掛けたものが地域の安全づくりに貢献できることだと思います。設計に基づいて、私たちが測量し、下請けの方々が作業を行うことで構造物が出来上がっていきます。現場を進めるために地域の方々に協力いただくこともあります。
たくさんの人と関わり、協力して一つの大きな工事を完成させていくので、出来上がったものには大勢の人の思いが見えるような気がしてうれしいですね。

Q7.建設業は3Kというイメージがありますが、どう思いますか。

A.現場で従事する一人ひとりは、事故を起こさないよう安全への高い意識を持っています。日々の危険予知活動など、細かな打ち合わせやささいなことでも声を掛け合うなどの気配りが、作業を安全に行うために必要なんだと感じます。
現場は常に整理整頓しているので、現場仕事は汚いというイメージは変わりました。また、私が現場に初めて出たときは快適トイレを導入してもらいました。もちろん男女別で臭いもなく、鏡や除菌スプレーも整えられていて、私がイメージしていた仮設トイレとは違う印象を受けました。
別の現場では週休2日制に取り組みました。土曜・日曜、祝日が休みで、連休には少し遠出をするなど、リフレッシュしながら仕事に臨むことができました。
先輩社員や作業員さんの話を聞いていると、作業体系や工法、設備が改善され、職場環境も良くなっていて、昔と比べると今は恵まれた環境にあると感じます。従事する人全員が働きやすくなるようアイディアを出し合い、現場の状況に合わせて日々改善されている職業だと思います。

Q8.休日はどのように過ごされていますか。

A.岩盤浴が好きで通っています。汗をたくさん流すのでリフレッシュになり、体もあたたまって気持ち良く眠れます。また、ロック系のライブを聴きに行ったり、スノボを楽しんだりしています。夏に黒部川でラフティングを体験したこともあります。

Q9.今までで一番印象に残っている仕事は何ですか。

A.初めて携わった庄川の護岸工事です。延長約62mの護岸工事と3,000㎡の舗装工事でした。石積職人さんが大きな石を器用に転がして積んでいったりと、見たことのない作業ばかりで毎日新鮮でした。それまでは社内で事務仕事をしていたので、現場仕事の大変さを痛感しました。初めて掛矢(※大型の木槌)を振ったときは、ペンも握れなくなりました(笑)。事務をしていたときに役所に提出する書類や注文書などを作っていたので、仕事の流れを大まかに知っていたのは良かったですね。
その工事が完成したときの感動は、いまも覚えています。もっと仕事が分かるようになりたいという意欲が湧いてきて、次の現場も頑張ろうと思いました。

Q10.将来の目標は何ですか。

A.ものづくりに携わって、いろんな人との支え合いを強く感じるようになりました。たくさんのことを教えていただき、時々怒られ、励ましてもらいながら楽しく仕事をしています。一緒に仕事がしたいと思える人たちにたくさん出会いました。
私も、一緒に仕事をする人たちに、そう思ってもらえるような技術者になることが目標です。まだまだ分からないことばかりですが、みんなが安全に安心して従事できる現場にできるよう日々努力していきたいです。ドローンを使う仕事もあるので、講習を受けて技術を磨いていきたいです。

Q10.建設業を志す女性にアドバイス、メッセージを。

A.建設業に入職し、たくさんの人と関わっていく中でコミュニケーションがとても大切だと感じました。細かな打ち合わせや、ささいなことでも声を掛け合うことが安全に繋がります。
分からないことを聞いたり、自分ではできない力仕事をお願いするときもあります。そんな時、普段何気なく会話し互いのことをよく知っているとお願い事も頼みやすいです。自分にとって良い環境は、自分の努力次第で作ることができると思います。

現場の1日の流れ
8:00~8:10 朝礼
8:10~8:15 安全ミーティング
8:15~12:00 作業中の指導・監督 ※10:00~10:15休憩
12:00~13:00 昼食・休憩
13:00~13:15 安全工程打ち合わせ
13:15~16:55 作業中の指導・監督 ※15:00~15:15休憩
16:55~17:00 片付け、終了時の確認
17:00~ 事務所での書類整理
18:00 帰宅
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